天才英国紳士

帰ってきました!先日オーバーホールに出したCYMAの時計です。
いやーーー最高です。コレはスイスの時計ですが、なんか時計の「チチチチ チチチチ」をジーーート聞いてると天才紳士が英国紳士的妄想に入ってしまいました。

何となくボクなりの英国紳士像がありまして古いかもしれないですが、
ウールのいろんな色が混ざった薄茶色のジャケットに蝶ネクタイ。そしてボタンで留めるサスペンダーと開かない傘。いやらしくない金縁の丸眼鏡。耳の後ろまで縁があるやつ。

何となくイングリッシュマン・イン・ニューヨークみたいな感じを思い出してください。
いや、ジャパニーズイン・ロンドンで。

話はそれましたが

夕方前に一軒の小さなバーに行きます。客はボクだけです。カウンターとテーブル席が2つある店ですがボクはバーテンが右斜めに立つ場所に坐りスコッチを頼みます。

本当はバーボンがいいのですがやはりスコッチを頼みます。チェイサービールはしょうがないです。一生治りません。
スコッチのロックをダブルで頼むとバーテンが氷をアイスピックで丸く削ります。

ビールを飲みながらタバコを吸いバーテンの仕草を眺めながら
今日はココで飲み明かそうか?それとも一杯だけにして、どこかに出かけようか?とボーーーと考えミックスナッツをつまみます。

本当はジャイアントコーンだけでいいのですが、何となくガキっぽいのでミックスナッツをオーダーするとアーモンドとピーナッツそしてジャイアントコーンが多めに入ったミックスナッツが出てくるのです。

ようやく丸くなった氷にバーテンは立ち呑みのオヤジのように2オンスと少し多めにスコッチを注ぎ「今日は少し寒いですね」と言います。

ボクは聞いたような聞かないような風に頷き「トニーは今日来るかな?」と聞くと「来られるかもしれませんね」と答えます。

トニーが来るなら一勝負あるので先週リペアしたばかりの60年製のジッポに付いたルーレットをカチカチ回し動作の確認をします。

二杯目のロックをオーダーするとバーテンはグラスを下げ、新しいグラスを出し再び氷を削る「仕草」をします。

「氷はそのままで」と言うと彼は「わかりました」といって先ほどのグラスにダブルより少し多めにスコッチを注ぎます。

ボクが氷を変えないのを彼は知っているのですが一杯一杯に最高のモノを出すという彼の少し面倒な流儀として必ず氷を削る仕草をするのです。

タバコ、ビール、スコッチ、ナッツ…そして先週の大負けした話で盛り上がり時間がゆっくりと流れるのを楽しみます。

話をしながらルーレットをはじく強さとタイミングと出目を何となく頭の隅に入れます。

トニーを待ちましたが6杯目を飲み終え、かなり心地よくなりルーレットのタイミングが合わなくなったとき

時計を見て

「今日は帰ろうか」と席を立ちます。

バーテンは「今日は地球を飲みほせなかったですね」と飴玉大になった氷の入ったグラスを目の高さまで上げます。

「ボクのルールだから」と言って店を後にします。

-----
ベルトを変えないと・・・
-----Ψ

ね?

2 件のコメント :

  1. -

    思いっっっきり浮かれまくっとんなーーー。

    逆にオモシロイ。

    -

    返信削除
  2. -
    未来から来ました。
    この話って夢で見たと思ってましたが想像だったのですね?

    2013年のあなたは天才ですね。
    あと5年も経てば、その感性も何もかもアレしちゃうので
    注意してくださいね。

    あ、勝手ながらタグを「大恥的虚愚小説話」にさせていただきました。
    それでは、ごきげんよう!サヨウナラ。
    -

    返信削除