脳に還る。

シミッチとは結局会えなかった。

ただ、海岸を左でなく右に回ることは知っていた。
砂があり地獄のように掘られていて一見、ゴミかと思うが
それは宝の山である。

誰かの結婚式である。
従姉のありさねーちゃんがなぜか嫌味たっぷりで
僕の顔をアップで撮った。

何故、シゲがボクのあの部屋を知っていたのかはわからない。
兎に角トイレに行きたかったのは確かだろう。

それにしてもあの畑は美しかったあの部屋も勿論。
黄色い花が咲いていた。

でも何故あんなところで二度目の結婚式を
しないといけないのかわからなかったが

彼は家に帰った真弓町のような一階建てばかり集まった所へ
それ以上はいえないし書けない。

ただ、街中の人が彼の不幸を知っていたのは
大きなビルのマルチビジョンで報道されたらしい。

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